移動平均テクニカル指標は、金融商品の一定期間の平均価格を示します。移動平均を計算する際に、金融商品のこの期間の平均が取られます。価格が変更すると、移動平均は増加または減少します。
移動平均には単純移動平均(算術移動平均)、指数移動平均、平滑移動平均及び線形加重移動平均の4種類があります。移動平均は、始/終値、高/安値、取引量または任意の他の指標を含む任意の順次データセットのために計算することができます。度たび二重移動平均が使用されます。
異なる種類の移動平均の差は、最新のデータに割り当てられた重み係数が異なる場合のみに存在します。単純移動平均の場合は、問題となっている期間のすべての価格は同じです。指数移動平均及び線形加重移動平均ではより新しい価格にはより大きい重みが割り当てられます。
価格の移動平均を解釈するための最も一般的な方法は、価格のアクションとそのダイナミクスを比較することです。金融商品の価格がその移動平均を超えて上昇すると買いシグナルが発生し、価格が移動平均を下回って下降すると売りシグナルが発生します。
移動平均に基づくこの取引システムは、底での相場へのエントランスや天井でのエグジットの提供には設計されていません。価格が底に達する後すぐに買い、価格が天井に達した後すぐに売るというトレンドに従って行動することができます。
移動平均はまた、指標に適用してもよいです。指標の移動平均線の解釈は価格の移動平均線の解釈に似ています。指標は、その移動平均線を上回って上昇した際には引き続き上昇する可能性が高く、その移動平均線を下回って下降した際には引き続き下降する可能性が高いです。
チャート上の移動平均線の種類は次の通りです。
単純移動平均(または算術移動平均)は、単一の期間(例えば12時間)の一定数の金融商品価格を合計することによって計算されます。この値を期間の数で除算します。
SMA = SUM (CLOSE (i), N) / N
ここで
SUM — 合計、
CLOSE (i) — 終値、
N — 計算に使われる期間の数です。
指数的に平滑化された移動平均は、1つ前の移動平均の前の値に現在の終値の一定のシェアを加算して計算されます。指数的に平滑化さrせた移動平均では、最新の終値により多くの価値があります。P -パーセント指数移動平均は以下のようになります。
EMA = (CLOSE (i) * P) + (EMA (i -1) * (1 - P))
ここで
CLOSE (i) — 終値、
EMA (i -1) — 1つ前の期間の移動平均の値、
P — 価格の値を使用するパーセントです。
平滑移動平均の最初の値は、単純移動平均として計算されます(SMA)。
SUM1 = SUM (CLOSE (i), N)
SMMA1 = SUM1 / N
2番目の移動平均は、次の式に従って計算されます。
SMMA (i) = (SMMA1*(N-1) + CLOSE (i)) / N
それ以降の移動平均は、以下の式に従って計算されます。
PREVSUM = SMMA (i -1) * N
SMMA (i) = (PREVSUM - SMMA (i -1) + CLOSE (i)) / N
ここで
SUM — 合計、
SUM1 — 1つ前の足から数えられたN期間の終値の合計、
PREVSUM — 1つ前の足の平滑化合計、
SMMA (i-1) — 1つ前の足の平滑移動平均、
SMMA (i) — 現在の足の平滑移動平均(1つ目以外)、
CLOSE (i) — 終値、
N — 平滑化期間です。
式は、算術変換を適用することで簡略化できます。
SMMA (i) = (SMMA (i -1) * (N -1) + CLOSE (i)) / N
加重移動平均の場合、最新のデータは、より早期のデータよりも価値があります。加重移動平均は、一定の重み係数によってシリーズ内の各終値のを乗じて計算されます。
LWMA = SUM (CLOSE (i) * i, N) / SUM (i, N)
ここで
SUM — 合計、
CLOSE(i) — 終値、
SUM (i, N) — 重み係数の合計、
N — 平滑化期間です。